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才野村:紀伊続風土記(現代語訳)


才野村 さいの  小名 鴨居(かもい) 安久川(あくがわ)

 田畑高 321石2斗5升8合6勺
 家数  118軒
 人数  495人

高井村の乾(※北西※)8町にある。地名の意味は詳らかでない。小名安久川は本村の坤(※西南※)にあって堅田村の大池より流れて来る。家居は川の河口にある。

小名鴨居は安久川の西礒山を隔てて相接する。その地は別に1小渓の河口にあって浦小湾をなし3方を山で包めるように地が狭まって平田はない。西は田辺荘瀬戸村と山を堺にする(村の中の渓流に架かっている土橋より荘の堺平岩まで12町)。土地が狭いので古は人家がなかったが元和以前に五左衛門という者がこの地に新田を開墾して住居した。南龍公が田辺荘瀬戸村にいらっしゃるとき、この辺りを御遊覧されてこの家に輿をお寄せになり、家の普請料をお与えになり、また網1帖をお与えになり魚漁をさせ、その征をお免じになった。それより徐々に村居が増加して今は20間ばかりになった。この浦に5色の小石がある。豆のような大きさ。

弁財天社 社地周7間。硲池という池の中島にある。

丈六寺 普門山 禅宗関山派高井村観福寺末。村の中にある。

両願寺    禅宗関山派高井村観福寺末。村の中にある。

地士      笠松五左衛門

和歌山県西牟婁郡白浜町才野

読み方:わかやまけん にしむろぐん しらはまちょう さいの

郵便番号:〒649-2334

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牟婁郡:紀伊続風土記